2011年1月25日(火)
妨害排除請求裁判、裁判所の「取り下げ」勧告を受ける

→領家に関する裁判の一つが、実質的に一時中断のかたちです


★ごみ処理施設建設予定地の領家住民9人が起こしていました「訴訟」につきまして、平成23年1月14日に裁判所から「本件訴訟の進行について」ということで「取り下げの勧告」がだされ、原告は、1月26日の公判に置いて「取り下げ」を請求し、被告は「取り下げに同意する」と言うことになり、裁判がとりさげられました。
その経過など資料でご紹介しておきます。
まず、裁判所からの取り下げ勧告の全文を紹介します。

     本件訴訟の進行について

 本件につき、原告らは、環境権、人格権及び財産権に基づく妨害排除請求権として、ごみ処理センター(以下、「本件ごみ処理センターという)の建設の差し止めを請求する。しかしながらも、本件ごみ処理センターの設計計画はいまだ具体化しておらず、その具体化には相当期間を要すると思科される。当裁判所は、いまだ計画が具体化していない段階において、本件ごみ処理センターの建設が原告の人格権等を侵害するか否かについて判断を示す事は相当ではないと考える。
 そこで、当裁判所は、一方において、原告に対して、上記建設計画が具体化していない状況で進行している本件訴訟の取り下げを勧告とともに、他法において、被告に対して、仮に原告が本件訴訟の取り下げた場合にはその同意を勧告する。

                    平成23年1月14日
                                 岡山地方裁判所第一民事部合議係
これが、裁判所からの「勧告文」です。

この勧告をうけて、原告と被告双方が、勧告に従ったと言う事です。
これをうけて、原告が、1月25日午前10時50分に、以下の文章をもって、宮地昭範(津山市長と資源循環施設組合管理者)に対して、以下の申し入れをしました。

このもうしいれは、取り下げに及んだ経過と、なぜ、取り下げるかを正しく理解して、裁判所の勧告の内容を理解してほしいという願いからお行われたものです。

平成23年1月25日

津山圏域資源循環施設組合管理者・津山市長 宮地昭範 様

津山市領家1347  甲本有道甲本潔江・甲本 淳甲本好美

津山市領家1164  甲本立己・甲本惠子

津山市領家620−2 小山 等・小山由三子・小山訓史・

環境権、人格権及び財産権に基づく「妨害排除請求権」の訴訟について「裁判所からの勧告にへの対応」にあたり、原告団として「管理者」及び「津山市長」への申し入れ


 甲本有道外8名は、平成20年9月9日、津山市(現在は津山圏域資源循環施設組合)を相手取り、岡山地方裁判所に対し、津山市領家地内に建設が計画されている廃棄物処理施設の建設差止請求訴訟を提起いたしましたが、平成23年1月14日、裁判所より、「いまだ計画が具体化していない段階において,本件ごみ処理センターの建設が原告の人格権等を侵害するか否かについて判断を示すことは相当でないと考える。そこで,当裁判所は,一方において,原告に対し,上記建設計画が具体化していない状況で進行している本件訴訟の取下げを勧告するとともに,他方において,被告に対し,仮に原告が本件訴訟を取り下げた場合にはその同意を勧告する」の勧告を受けました。
 私たちは、裁判所の「勧告」を受け、やむを得ず、取り下げをすることとしましたが、裁判所の判断として、施設設計などが出来ていない現時点ではその当否を判断するのは相当でないとしたにすぎず、「差止請求」が拒否された訳でもなく、同施設の危険性や設置計画の違法性がないと判断されたものでもありません。

 宮地市長の「領家についての検証」について、管理者組合としても「統一見解」として事後承諾となったとお聞きしましたが、「検証」では、裁判問題については、「新クリーンセンター建設にかかる本体工事は、裁判の方向性等を注視しながら、着手する時期をあらためて見定めることとし、当面は、文化財調査、地質調査、環境影響評価や測量・設計等に限定して、事前作業を実施することにしたいと思います。ただし、裁判において、同組合が敗訴することが明らかとなった場合には、領家地区での事業推進について、直ちに凍結することを提案いたします。」とされています。

 従いまして、裁判において「同組合が勝った」とか「負けた」とかの判断基準にはなりえないことの認識を強め、今後の対応を別途「住民訴訟の結果待ち」とすべきである事を強く申し入れます。
 
また、今後とも、施設の建設計画の進行を監視し、公募手続きの間違いを訴え、私たちの財産権、環境権、人格権を守るべく、闘いは引き続いて行うことを認識して頂くように申し入れをするものです。


おかしなマスコミの対応がありましたが・・・

この記者会見には、沢山のマスコミ、テレビを含めてですが来ていました。

最初に、私のカメラで主神撮影を断られましたが…そして、私=末永も、同席を依頼されて参加しましたが、マスコミの人から、「原告団だけにして下さい、原告の後に立つのは、選挙に出る人では・・・・・」という、訳のわからないことで同席を断られ、その、後ろに立つことさえ拒否されました…

何でだよ・・・・選挙に出ると言うことでしたら、そんなことをマスコミがいうたら、わたしは、道もあるけませんがな・・・なんですか、・・・と、一応、抗議のような事は言いましたが、素直に、写真も取られないというのでとらないで、外野席でみていました、が、時々、流れを「解説」する必要にもなり、解説は多少しましたが。。。おかしなマスコミの考えと言わなくてはなりません…・

原告団と一緒に記者会見に臨んだぎいんは、一人だけなんだから、それが、カメラに写っても、とうぜんだし、あたりまえではありませんか、それこそ、そこにおる議員なんだから、写るのが自然、公正と言うものではありませんか。。。善悪でいうならば、おらないのがわるいのであって、一人誰参加しているからといって、その人を排除して公正とは、これいかにですよ・・・

それは、それとして、当日、弁護士が参加できなかったので、弁護士からのコメントも配布されました。

【訴え取下げに当たってのコメント】

                        平成23年1月25日

700-0807  岡山市北区南方一丁目4番14号   田野法律事務所

  弁護士 妹 尾 直 人  電 話 086-226-1919  FAX 086-224-6145

1 甲本有道外8名は、平成20年9月9日、津山市(現在は津山圏域資源循環施設組合)を相手取り、岡山地方裁判所に対し、津山市領家地内に建設が計画されている廃棄物処理施設の建設差止請求訴訟を提起いたしました。

2 その後、上記廃棄物処理施設設置の違法性を訴えてきましたが、この度、上記裁判所から、以下のような理由により訴えの取下勧告が出されたことから、上記訴訟を取り下げることといたしました。

すなわち、裁判所は、「原告らは,環境権,人格権及び財産権に基づく妨害排除請求権として,ごみ処理センター(以下「本件ごみ処理センター」という。)の建設の差止めを請求する。しかしながら,本件ごみ処理センターの建設計画はいまだ具体化しておらず,その具体化には相当期間を要すると思料される。当裁判所は,いまだ計画が具体化していない段階において,本件ごみ処理センターの建設が原告の人格権等を侵害するか否かについて判断を示すことは相当でないと考える。そこで,当裁判所は,一方において,原告に対し,上記建設計画が具体化していない状況で進行している本件訴訟の取下げを勧告するとともに,他方において,被告に対し,仮に原告が本件訴訟を取り下げた場合にはその同意を勧告する」としたものです。

原告が敗訴した訳ではない

3 裁判所の上記取下勧告は、廃棄物処理施設の建設計画が具体化していないことから、飽くまでも現時点ではその当否を判断するのは相当でないとしたにすぎず、同施設の危険性や設置計画の違法性がないと判断したものではありません。ましてや、原告が「敗訴した」というものでも決してありません。

終わった訳でもない、やり直しもある

4 したがいまして、裁判が「終わった」という事でもなく、いわば、「やり直すこともあり、仕切り直しをする」という意味合いであり、原告らとしては、一旦本訴を取り下げた上、今後の上記施設の建設計画の進行をつぶさに見守り、しかるべき対応を取りたいと考えています。









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